久仁子の部屋 from Messe
ダンケ! Teapot
今年もフランクフルトのメッセ(見本市)に出展しました。
2月10日搬入で11日~15日までの会期で。
OIGENは長い年月このメッセで海外販路の開拓をしてきましたが、ヨーロッパ最大の家庭用品・インテリア雑貨用品見本市と言うだけあってたくさんの国から出展され、いろいろな国からお客様がいらっしゃいます。
そーですねー、広さは東京のビックサイトの10倍?
通路には軽快な音楽が流れていてモダンなメッセ会場です。
このお兄ちゃんは展示会社のスタッフ。左右きちんと上下きちんとポスターも貼ってくれます。
几帳面さは日本人同様!!しかし彼が乗っている木製のハシゴの使い方は日本では見られません。
彼らは梯子をまたいだまま、移動します。つまりハシゴ竹馬?!
地面に降りることなく壁の装飾もおわらしちゃうのです。見事です!
カメラを向けたらイェイ!とポーズをとってくれました。実は毎年あっているお兄ちゃんです。
アテンド風景
鉄瓶や鉄急須を見て、目を丸くするお客様の表情が
写真にとれないのが本当に残念ですが、
彼らの大きな目が益々大きくなって、
思わず口に手を当てます。
「beautiful!」と私の耳には聞こえるわけです。
インターナショナルですから、私は
日本の文化をお見せして誇らしい時をいただきます。
こっ!これは!!! エディアールにOIGEN!!
パリ訪問の目的はコレ! 今日は2011,2,17。
マドレーヌ寺院前のエディアール本店!
店内に飾られたTeaPot
本店を囲む全てのショーウインドウも御覧のようにteapotが展示されています。
パリジェンヌがちょうどメールをしていて一緒にパチリ。
エディアールはsince1854.
OIGENはsince1852.
同じくらいの時間がたっていますが、
ブランド力に大きな差がまだまだあるな。
さらに、びっくりは2階のカフェ。 OIGENteapotはここでも活躍中です。
パリを訪れる皆様、エディアールでたっぷりめの紅茶を召し上がれ。
このteapotは700ccが入るもので、
最後まで温かく3杯から4杯いただけました。
↓エディアール本店
パリの高級デパート、ボンマルシェ。1階の食糧品売り場も楽しいのですが、私の目的は2階のカフェ。
前にパリを訪問した時に中国製teapotを使って紅茶を出していましたが、今はどうしてるかな?
使われていました!しっかり!そして店内は満員のお客様。普通に鉄器の急須ですよ!(中国製ですが)
日本の喫茶店でもいかがです? お薦めはOIGENの急須です!
冷めにくく壊れにくく、モダンなインテリアの中にビシッとおさまります!!
カフェを出たところの洋服売り場で着物をアレンジした上着発見!
ところかわれば着物もこんなにカジュアルになりますのね?関心関心。そしてタグには
IMONO(鋳物?)の文字が。
きっとKIMONO(着物)だったんだろーなー。毛(K)が抜けたようで。。。
なんとなーくでもありがたい。南部鉄器はIMONOですのでね。
マルゴさんちのteapotでお茶を。
パリ郊外にお住まいのマルゴさんを訪問。
モダンなキッチンにOIGENのteapotが
良く映えていました。
ボンマルシェのカフェでモダンインテリアの中の
黒いトラッドのインパクトの話をしましたが、
まさしく彼女の家もそう!
ほうじ茶をごちそうになりました。
そうそうマルゴさんは元コンコルドのスチュワーデス。
フランス大統領にもアテンドしたそうです。
OIGENが無謀?!にも |
伝統工芸は後継者不足が深刻です。
ここ水沢地区の南部鉄器もその一つ。
特に手作りで鉄瓶を作る伝統技法の職人の後継者不足は本当に深刻です。
OIGENでは何十年も前に手作り鉄瓶の技法は途切れました。
伝統技法を継承している工房はここ 水沢地区でも約10か所。
その中で後継者がいる工房は2か所だけです。
職人,それも1500度の鉄を溶かさねばならない鉄鋳物作業は女性には難しく、砂も道具も何代と続く物を使い続けるのは、新しく職人になろうとする場合、非常に困難です。
それぞれの工房には親から子へ代々に伝わる技法があり他人がそれを継承するのは難しく
そして、今、子供たちはより安定的で高収入な職を求めて勤めに出ます。
さらに、親である職人は他人 の弟子をとることをしません。
結果、「職人は高齢化して伝統技法は引き継がれない」という産地となってしまいます。
それでは、いかーん!! とOIGENは考えました。
既に伝統技法が途切れているOIGENが無謀!?にも鉄瓶職人プロジェクトを 2010年春から立ち上げています。
鉄瓶職人になるべく ただいま修業の真っ最中。
まず初めに、地域の鉄瓶職人さんの工房にお願いし、
弟子入りをさせていただきました。
もともと モノづくりが好きなこともあって、
砂まみれになることもへーっちゃら。
黙々とわけわかんない作業(だったろうなー)に向き合いました。
お世話になったのは【工房和秋】の金野さん。
佐伯を見た第一声が
「背が高いなー。腰を痛めるぞ。」 でした。
300年前の伝統技法は、しゃがみ込む作業が多いからです。
また、漆を鉄瓶に焼きつける作業では、
漆にかぶれて、体中が赤くはれて かゆいかゆい!!
2ヶ月間の修業は、まさに体当たり。
またたく間に過ぎました。
さて、10月から本格的にOIGENに伝統技法の鉄瓶工房が作られました。
指導をしてくれた親方は 佐藤建樹さん。
2010年3月まで市議会議員として長い間
市制で活躍されていた方です。
「先生!伝統技法の継承も
地域のためではないでしょうか!」という
久仁子の話を快く聞いていただき
佐伯の修業が始まりました。
鉄瓶を作るための道具は、それこそ江戸時代
から伝わる自然のものが多く、集めるのにも一苦労。
一から全て立ち上げました。
伝えていくのは感覚。
建樹親方は道具の歴史から、
自分が弟子だったころの話等も交えながら
指導を進めていきます。
面白いのは鉄瓶の型を作る砂の話。
今でも北上川の川砂を採取してくるのですが
(これは鋳物屋さんにのみ認められている)
新らしい砂だけでは、良い型にならない。
昔からの砂を混ぜないといけないそうで
「秘伝のウナギのたれ」と同じ!だと。
建樹さんは自分の砂をわけてくれました。
感謝申し上げます。
2010年11月15日 【初吹き】・・・・初めて鉄を溶かして型に流し込んだ日です
OIGENにとってのみならず、きっと 南部鉄器にとって記念すべき日です。
しかーし!うまく鉄瓶ができたかと言うと、そー簡単ではないのが世の常です。
佐伯の修業は始まったばかり。
OIGENの新しいプロジェクトもはじまったばかり。
佐伯発 鉄瓶ブログもどうぞ覗いてみてください。
http://utsubojiro.blog112.fc2.com/
ブログをしている鉄瓶職人も珍しい!
そして なーんと 漫画家の飛鳥あるとさんが取材に来ました!
(2010,12,2)
へ~~!
そうなんですかー!
載った!講談社BELOVE
飛鳥あるとさんの
人気連載【ゴーガイ】
今回の取材先は南部鉄瓶!
紙面下方に取材協力 及源鋳造㈱の名が・・・。
BELOVEをお読みの皆様!こんなところもチェックしてくださいまし
【ゴーガイ】の単行本第1巻も好評発売中!